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出生前診断受ける?30代の後悔しない決断。いつまで?割合は?問題や費用を詳しく解説!

出産準備
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「出生前診断」受けるべきかどうか。

妊娠したらこの問題に一度は悩みませんか?

私も悩みました。

めちゃくちゃ悩みました。

私の結論は「受けない」でした。

ここでは私という個人の一人の意見として捉えてください。

※ここでいう「出生前診断」はNIPTです。

出生前診断「受けない」理由

私が出生前診断を受けないと決めた理由

「陽性の診断が出た時の答えが出なかったから」

シンプルに言うとこれです。

待望の妊娠

私は子どもがなかなかできず、何年も待ってやっと授かった子どもでした。

年齢的にも最後のチャンスでした。

ですので、高齢出産となりリスクが高いのも事実でした。

もし出生前診断を受けて「陽性」の診断がでたとき、自分ならどうするか。

いくら考えても答えが出ませんでした。

知っていて産む?産んでから知る?

出生前診断を受けて「陽性」の診断がでて我が子に何らかの障がいがあると分かった時、それを分かったうえで産めるのか。

自分に障がいのある子どもを育てられるのか。

正直なところ自信はありません。

かといってじゃあおろしましょう。という簡単なことでもありません。

でももし産んでから障がいがあることを知らされたら?

もう目の前の命と向き合うしかありません。

受け止めるのに時間はかかるかもしれませんが、ここで出生前診断を受けておけば良かったと後悔するかどうか考えた時、

障がいがあるとわかっていたら産まなかった?

やっぱり答えはでません。

「正解」はない

というわけで、答えがでない問題をずっと考えているのはしんどいので受けるのをやめました。

しかもこの問題に関しては「正解」がありません。

出生前診断を受けるべきなのか、受けないべきないのか

陽性の診断が出た時に、産むのか産まないのか。

すべては自分の判断です。夫でも家族でもなく自分です。

誰に何を言われてもそれは正解ではありません。

もしも子授けの神様が…。

こんなことも考えました。

もしも子授けの神様が本当にいたとして、子どもを授けてくださいとお祈りしたときに

その①

「子どもは授けられるけど、その子どもは障がいがあるんじゃ。」

なんて言われたらどうするでしょう?

それでもいいです!授けてください!とは私には言えません。

その②

「子どもは授けられるけど、産まれてこれる可能性は10%じゃ。」

なんて言われたらどうするでしょう?

これならそれでもいいです!授けてください!と私は言います。

可能性が低くとも無事に産まれることを願うでしょう。

でもやはり①のように最初から分かってて、妊娠・出産はできないと考えました。

流産の確率15%

妊娠後、流産の起こる可能性は15%と言われています。

私は自分が高齢出産ということもあって、常に流産の不安と恐怖がありました。

胎児の心拍が確認できた後の流産の可能性は約5%妊娠12週以降22週未満の後期流産は全妊娠の1.5%程とされています。

しかし年齢別にみると35歳以上だとその確率はもっとあがります

確率だけをみると低いと感じますが、そんなことは関係ありません。

実際に昨日まではドンドンお腹を蹴っていたのに、急に動かなくなった

お腹の中で死んでいた。

このような話を耳にするからです。

常にその不安と恐怖と隣り合わせだったように思います。

ですので、障がいがあるかないかという問題よりも無事に産まれてくるのかどうかという問題の方が私の中で大きかったです。

極秘出産

極秘出産というと大げさですが、私は前述のとおり待望の妊娠がゆえに浮かれてはならないという思いの方が強く、常に「流産するかもしない」という考えが頭から離れませんでした。

胎児の心拍は5~6週に確認されましたが、この時期が一番流産の可能性が高いと言われたため母子手帳はもらいに行きませんでした。

結局母子手帳をもらいに行ったのは安定期と言われる12週以降(妊娠4ヵ月)の頃でした。

おかげで妊娠初期はつわりがひどいのにマタニティマークもなく、電車で吐き気と闘い尿中にケトン体が出て妊娠悪阻となり散々でした。

そしてもちろん家族以外に妊娠は告げないまま出産しました。

無事に産まれてくるとは限らない

安定期に入っても、妊娠後期になっても無事に産まれてくるとは限らない。

無事に産まれてきたとしても、出生前診断はしていないので何らかの障がいがあるかもしれない。

すべての赤ちゃんのうち3~4%は何らかの異常をもって産まれてきます

出産から2日でNICUへ救急搬送

私の場合、不安と恐怖を乗り越えついに出産を迎えました。

幸い我が子は無事に産まれてきてくれました。

しかし、出産からわずか2日後。

朝早くに医者からお話がありますと呼び出され、子どもの新生児黄疸が基準値のはるか上ですと説明されました。

お産をした病院では対処できないので、NICUのある病院へ今から救急搬送しますと、あれよあれよという間に動物を入れるような小さな保育器の中に入れられて救急車に乗って運ばれて行きました。

私は一緒に行くこともできずただ茫然としていました。

幸いにもその後の経過は順調で治療がうまくいき後遺症もなく退院することができました。

ですが運ばれた当初は本当に怖くてたまらなくて、とにかく生きて欲しいとそれだけを願っていました。

障がいがあるとかないとか、障がいが残るかもとか、そんなことではなくただ生きて欲しい

それが実際に産まれてきてくれた子どもに対する本音です。

NIPT(出生前診断)を受ける人の割合

NIPT(出生前診断)とは、
妊婦さんから採血した血液から胎児の染色体異常を調べる検査です。

ではどれくらいの人が出生前診断を受けているのでしょうか。

NIPTはこれまで日本産婦人科学会では受ける要件として「35歳以上の高齢出産であること」を掲げていました。
(※2022年、出生前診断の年齢制限がなくなりました。)

年間35歳以上の妊婦は24万人ほどで、そのうち1万人余りの人が検査を受けており、35歳以下や無認可施設でのNIPTを受けている人を含めればかなり多いことが推測されます。

NIPTが2013年に導入されて以降、出生前診断を受ける人の割合は年々増えています

35歳以上は4人に1人が受けている

35歳以上の高齢出産と言われる人は4人に1人は受けている計算になり、40歳以上の方となると60%近くの人が何らかの出生前診断を受けているそうです。

やはり年齢が上がると先天性疾患を持っている可能性が上がってくるため受ける人も多いです。

リスクなく精度が高いNIPT

NIPTは血液検査によってできるため、母体へのリスクがほとんどありません

血液中のDNA断片を解析し、
ダウン症候群(21トリソミー)
パトー症候群(13トリソミー)
エドワーズ症候群(18トリソミー)の可能性を検査します。

陽性の場合

検査結果が陽性だった場合、胎児に染色体異常の可能性があるということになります。

NIPTの感度は99%と高いですが、陽性的中率は女性の年齢によって変わってきます。

35歳以上で21トリソミー(ダウン症候群)を調べた際の陽性的中率は95.9%です。
これは高いようですが、逆に言うと検査結果が陽性でも、約4%は染色体異常のない赤ちゃんが生まれてくる可能性があるということです。

よって、NIPTで陽性結果が出た場合には絨毛検査や羊水検査といった確定検査を受けます。

陰性の場合

検査結果が陰性だった場合、胎児には染色体異常の可能性は低いということになります。

陰性の的中率は高いですが、NIPTの検査対象はダウン症候群(21トリソミー)、パトー症候群(13トリソミー)、エドワーズ症候群(18トリソミー)の3つですので、出産後に何らかの疾患・障がいがあるかもしれないという可能性はあります

ちなみに染色体異常の疾患で検査対象であるこの3つが占める割合は約70%で、残りの30%の疾患についてはNIPTではわかりません。

NIPT(出生前診断)はいつ受ける?

NIPTは妊娠10週0日以降であれば検査が可能です。

いつまで受けられるかといった決まりはありませんが、重要なのは万が一陽性の結果ができた時の確定検査の時期です。

羊水検査は妊娠15~18週

もしNIPTで陽性の結果が出た場合、羊水検査などの確定検査を行います。

羊水検査を受けられる時期は妊娠15~18週の間です。

NIPTを受けてから検査結果がでるまでおよそ2週間かかります。

NIPTを受けるのが遅くなると、羊水検査を受けられる時期を過ぎてしまう可能性があります。

ただし、羊水検査は0.3%と低いですが流産や早産のリスクもありますので受けるかどうかを決めておく必要もあります。

出生前診断を受ける時は陽性の結果がでるという想定と覚悟が必要だと思います。

NIPTは妊娠10週以降から検査可能ですので、検査を考えているなら羊水検査の時期をしっかり考慮して、余裕を持って受けることをおすすめします。

人工妊娠中絶は妊娠22週未満

出生前診断、羊水検査などで陽性の結果が出た場合、どうしても「産む」か、「産まない」かという選択肢を提示されます。

陽性結果を受けて産まないという選択をされる妊婦さんは実際多くおられます。

その場合人工妊娠中絶は法律で妊娠22週未満と決められています。

羊水検査の結果がわかるまでおよそ3週間、早くても2週間といわれています。

羊水検査を15~18週に受けて、検査結果がでたらすぐに大きな決断を迫られるのです。

NIPT(出生前診断)はどこで受ける?

NIPTを受けられる施設は認可施設と認可外施設があります。

認可施設と認可外施設の検査の精度に差があるわけではなく、条件面に違いがあります。

認可施設

日本医学会、日本産婦人科学会から認定を受けた施設。

専門医が在籍しており、専門外来があります。

【条件】
・出産時の年齢が35歳以上 (※2022年、出生前診断の年齢制限がなくなりました。)
・超音波検査などで染色体異常の可能性があると指摘された場合
・過去に染色体異常の子どもを妊娠・出産したことがある場合
・両親のいずれかに均衡型ロバートソン転座があり、遺伝による染色体異常の可能性がある場合
・医師からの紹介状が必要
・夫婦同伴での外来受診

認可外施設

認可外施設は認定を受けていない施設ですが、「認可外=違法」ということではありません

国が定める法令などはしっかり遵守した上で検査を実施しています。

認可施設にある条件などがありません。

・年齢制限がなく35歳未満でも検査が可能

・医師の紹介状が無くても検査を受けられる

・検査結果が出るまでが認可施設と比較して早め

・予約不要、来院は1回のみで当日検査が可能

・3つのトリソミー以外の項目も検査が可能

・夫婦同伴の必要がない

認可施設、認可外施設どっちで受ける?

認可施設、認可外施設それぞれにメリット、デメリットがあります。

認可施設は認定を受けるために厳しい条件をクリアし、しっかりとした体制を整えています。

臨床遺伝専門医、認定遺伝カウンセラーが複数所属しており、検査をしたほうがいいかどうかという検査前のカウンセリングから、検査後のアフターフォローまでしっかりしています。

一方で認可外施設の中には遺伝カウンセリングを行わない、検査の結果だけ伝えてアフターフォローがないという施設も残念ながら存在します。

もちろん認可外施設でも検査前後のカウンセリングがしっかり行われている施設もありますので、重要なのはそういったフォローがしっかりしている施設を選ぶことです。

新制度がスタート

2022年にはNIPTの新しい制度ができ、全国各地の大学病院などで検査ができるようになります。

NIPTを行う「基幹施設」となり、地域の産婦人科、医療機関などが「連携施設」として基幹施設と連携し、より多くの人の相談にのっていくという制度です。

また35歳という出生前診断の年齢制限がなくなりました。

35歳未満の人はNIPTを受けたくても認可施設では受けることができず、認可外施設で受けざるをえませんでした。

20代、30~34歳といった年齢層の方の認可外施設での検査が増えたことで、年齢ではなく個人の意思を尊重するという方針に変わりました。

NIPT(出生前診断)の費用は?

NIPTの検査費用は決して安くありません。

施設によってもばらつきはありますが、相場は20万円前後です。

ただし、施設によって遺伝カウンセリングは別料金であったり、万が一検査で陽性が出た場合次に行う羊水検査の費用が別途かかったり、そもそも羊水検査を行っていない施設もあります。

・事前の遺伝カウンセリング、陽性の結果が出た場合のカウンセリング料金は含まれるか。
・羊水検査の料金は含まれるか。
・基本項目3つ以外のオプション料金は。

これらをしっかり確認して、トータルでいくらになるのかを確認しましょう。

NIPT(出生前診断)は確定ではない

NIPTの精度は先ほども説明しましたが99%と高いです。

しかし、検査は確定ではありません

NIPTコンソーシアムが2013年4月から2016年3月までの3年間行った臨床研究の報告では、NIPTでダウン症が陰性とされたにもかかわらず、実際にはダウン症の子が生まれてきたのは1万人に1人いたそうです。

きわめて例外的なことでありますが、これが自分の身に起こる可能性はあります

ダウン症児の出生率

現在日本でのダウン症者数は約8万人です。ダウン症の発症率は約700人に1人と推測されます。

しかし、ダウン症児の発症率は母親の年齢によって変わってきます。

20歳で1667分の1
30歳で952分の1
40歳で106分の1
45歳では30分の1

これはあくまで確率の話で、自分が20代だからと言って可能性は0ではありません。

選べなかった命 出生前診断の誤診で生まれた子

こちらは確定検査である羊水検査を受けて、「異常なし」と伝えられたが、生まれてきた子がダウン症だったという方のお話です。
乳児はさまざまな合併症に苦しみながら、出生から3ヵ月14日で亡くなりました

苦しんで産まれ、苦しみ続けて死んでいった子どもにそれでも産まれてきてよかったと言えるのでしょうか

とても考えさせられる内容です。

NIPT(出生前診断)とダウン症

NIPTなど出生前診断のニュースが取り上げられるとき、必ず「ダウン症」と「中絶」が合わせて語られます。

NIPTはダウン症候群(21トリソミー)、パトー症候群(13トリソミー)、エドワーズ症候群(18トリソミー)の可能性を検査するものですが、私も実際ダウン症などの可能性を検査するものとして説明を受けました。

ダウン症と分かれば妊娠22週までに中絶するかどうかの決断を迫られます。

それはつまりダウン症の子は産まれてきては困る。ということを意味するように思います。

しかしダウン症の方が約8万人もおられて、幸せに暮らしているご家族がたくさんいらっしゃるのも事実です。 

産むのは自分、育てるのも自分

「命の選別」などと言われ倫理的にどうなのかと問われることが多い出生前診断。

しかし、子どもを生んだ一人の女性の立場から言わせていただくと、

結局産むのは自分、育てるのも自分です。

経済的にも、社会的にもそれぞれ女性の置かれている立場は違います

子どもを産んでも仕事を続けていくことを考えていても、障がいの重さによってはつきっきりになるかもしれません。

夫婦で話し合うことは重要ですが、検査前、検査結果後に夫婦で意見が分かれることもあります

どんな子どもが産まれても協力して育てていこうと言う夫もいるかもしれません。

しかし、夫をあてにしてはいけません

なぜなら子育てのメインは自分だからです。

障がいの有無にかかわらず、子どもを産んで育てるのははかり知れない負担とストレスがあります。

どんな理由で将来一人で子育てすることになるかわかりません。

障がいを持つ子供を抱えて離婚された女性も実際いらっしゃいます。

ですので、「決めるのは自分」です。

覚悟が必要

出生前診断を受けたいと思うなら覚悟が必要です。

「念のため」という気持ちで受ける人がいるそうですが、安易に受けるものではありません

「陽性」という結果が出た場合、産むのか中絶するのかそこまで考えて受ける覚悟が必要だと思います。

2016年に産まれたダウン症児の約20%が出生前診断をされています。

産む決断、産まない決断、それは自分の判断で合って他人に意見されることではありません。

まとめ

子どもを授かったことにただ喜び、産まれてくるのを楽しみに妊娠生活を楽しみたい。

その反面、無事に産まれてきてくれるだろうか何か異常はないだろうか。と漠然とした不安はずっとあります。

出生前診断を受けることを考えている、または迷っているのなら検査前のカウンセリングがしっかりしていて、検査後のフォローも充実しているところ、そして自分の決断に寄り添ってくれる病院や施設を選びましょう。

産めない、育てられない、産まないという決断をした人を責めない

産むという決断をした人には全力でサポートする。

どちらにしても悩みに悩んで、決断する覚悟が必要です。

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